日本酒好きとして参加を決めた「第2回 蔵人体験&My酒造り」。結論から言えば、期待以上の素晴らしい体験でした。
まず、作業環境の快適さに驚きました。最新鋭の設備が整い、蔵の中は徹底した衛生管理が行き届いています。そのおかげで、安心して酒造りを体験することができました。さらに、蔵人の皆さんの親切で温かいサポートのおかげで、初めての作業でも気軽に質問ができ、楽しみながら取り組めました。
中でも特に印象に残ったのは麹造りです。蒸した酒米に種麹を振りかける瞬間や、出来上がった麹米から漂う栗のような香ばしい香りには感動しました。また、麹米の温度管理がいかに繊細で難しいかを学び、杜氏さんたちの技術と経験の素晴らしさに改めて敬意を抱きました。
掛米を入れたばかりの醪を撹拌する「櫂入れ」は、見た目以上に重労働でしたが、「美味しいお酒になれ!」と願いを込めながら混ぜることで、大きな達成感を得られました。また、搾りたての日本酒を味わう貴重な体験も忘れられません。搾りの段階ごとに異なる味わいを実際に感じられるのは、ここでしかできない贅沢なひとときでした。
さらに感動したのは、平賀杜氏の細やかな技術です。懇親会で私たちの好みを感じ取り、それを反映して酵母の働きを調整しながら完成させた日本酒は、まさに私たちのイメージ通りの味わいでした。そして、自分が考案した名前を付けたラベルを瓶に貼ったときは、市販品にも負けない仕上がりに感激しました。
座学も非常に充実しており、平賀杜氏による科学的視点の講義や、鈴木先生の真面目かつユーモアあふれる講座を通して、日本酒の知識が大きく深まりました。さらに、懇親会では蔵人の皆さんの生の声を聞くことで、「自分も蔵人の一員なんだ」と感じることができました。
酒造りの大変さを実感しつつも、自然豊かな福井の風景に癒された週末。吉峰寺や恐竜博物館にも立ち寄ることができ、旅の魅力もたっぷり堪能しました。
仕上がった日本酒は、家族や友人に振る舞うと大好評。「自分で作ったんだよ」と体験談とともに語れるのが何よりの喜びです。
今回の体験を通じて得たもう一つの財産は、「人とのつながり」です。杜氏や蔵人の方々、参加者の皆さんと作業を進める中で、「酒縁」ともいえる絆が自然と生まれました。夜の懇親会では地元料理と吉田酒造の日本酒を囲みながら、蔵人の方々の本音トークを楽しむことができ、忘れられない時間となりました。
最後になりますが、この貴重な体験を支えてくださった吉田酒造の皆様、そして共に過ごした仲間たちに心から感謝します。このような貴重な体験を得られたことは、私の人生の宝物です。「蔵人体験&My酒造り」は、日本酒ファンだけでなく、ものづくりや日本の文化に興味がある方にもぜひお勧めしたい素晴らしいプログラムです。